2024年10月27日
皆さんこんにちは、青森古川校の大坂です。
昨日に続き、今日は11のn乗についてお話ししたいと思います。
2022年の共通テストで11の5乗の計算が出たことが記憶に新しいですね。
11を素直に5回掛けてもいいのですが、知っておくと若干早く解答できるかもしれません。
11のn乗の値を求めるときはパスカルの三角形を思い浮かべると良いです。
何なら問題用紙に書いてしまっても良いと思います。
上のパスカルの三角形は6段目まで書いたものです。
(※一番上の段「1」は11の0乗なので除きます)
1 1 ←11の1乗=11
1 2 1 ←11の2乗=121
1 3 3 1 ←11の3乗=1331
1 4 6 4 1 ←11の4乗=14641
1 5 10 10 5 1 ←11の5乗=
1 6 15 20 15 6 1 ←11の6乗=
実は4乗まではパスカルの三角形の数字をそのまま読むだけで11のn乗が計算できます。
5乗以上は少し計算が必要です。
5乗の部分は
1 5 10 10 5 1
です。
一番右が一の位(=1)、その左が十の位(=5)、
その左が百の位(=10)ですが、百の位の数字は1繰り上がったと考えましょう。
つまり、百の位は0で、千の位に1繰り上がったと読みます。
そしてその左の千の位(=10)が11となるので、
万の位が1繰り上がり、千の位は1と見ます。
万の位は(=5+1)で6、
十万の位は1です。
つまり11の5乗は161051です。
同様に11の6乗は
一の位1
十の位6
百の位5 ※15の「5」の部分
千の位1 ※20の「0」の部分に百の位から1繰り上がってきた
万の位7 ※15の「5」の部分に千の位から2繰り上がってきた
十万の位7 ※「6」に万の位から1繰り上がってきた
百万の位1
で1771561です。
何でこの計算が成り立つの?ということについては
前回の二項定理が深くかかわっています。
詳しい説明は省きますが、
(x + y)n = nC0xny0 + nC1xn-1y + nC2xn-2y2 + nC3xn-3y3 + … + nCn-1xyn-1 + nCnx0yn
で x=10 , y = 1 を代入すると
左辺は 11nとなります。
右辺には10の0乗、1乗、2乗、3乗、…、n乗が出てきますが
その係数がそれぞれ一の位の係数、十の位の係数、百の位の係数、千の位の係数、…
となっています。
パスカルの三角形、二項定理、(おまけの11のn乗)については高校数学で必ず習うところで、特に二項定理についてはいろいろな分野で顔を出してきます。
実際の問題にたくさん触れ、使いこなせるようにしておきましょう。
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